作業机①考え方

作業机はアトリエの大事な要素の1つです。
アトリエはまだ土足か土足禁止かも決まっていない当初、非常に幅広い用途を想定していました。
そのため様々な用途に対応できる作りやいろいろな配置ができることを念頭に置き、考えを進めていました。具体的には折りたたみ脚などで机を片付けて広く使うことが可能であること、脚の高さを変えられるようなシステム、幅と奥行きのサイズの組み合わせでユニット化しやすい設計などです。

脚の候補もたくさんありました。短い折り畳み脚と長い取り外し脚のデュアル仕立てというものも考えました。

コストに加え強度や安全性も非常に大事です。また天板や脚の素材、デザインや表面の仕上げ、保護の仕方など、作業机はシンプルなものながら奥が深いものでありました。

四つ切りの画用紙や画材を置いて2人で座れるサイズを基本として考えて行くと、幅1800mm奥行600mm程度が望ましく、その幅になると手元でDIYできる天板と4本の折りたたみ脚というシンプルな構造では不安があります。

最終的に公民館の畳の間にあるような会議テーブル座卓でハイテーブルにもローテーブルにもなるものなら使い勝手が良いか、と決まりかけましたが、会議テーブルか・・・と、どうも引っかかります。

折衷案としてよく使う3台をほぼ据え置き扱いとし、多少重さがあっても質感やデザインを重視したものとして作り、追い追い追加する1台を、必要に応じて出す折りたたみ机を会議テーブルとすることにしました。

素材は適度な硬さがある天然木、安定感のあるもの、高価すぎないもの、ということでゴム集成材としました。

また、塗装はできるだけオイルステインなどで木材の良さを活かしたものが、想定する空間には似合いますが、アトリエの机は水彩絵具や粘土など汚れる要素がたくさんあり、オイルステインではシミだらけとなりそうです。
ウレタンラッカー仕上げなどが使いやすいのかとは思いますが、どうも私が作業で使うことも想定すると木の手触りが消えてしまう仕上げはしっくり来ません。この辺りは小さいお子さんのいるお家で無垢材テーブルを使いたい方など、同じように悩まれるところかと思います。

結論として、天板は水性ペンキ+水性ニス仕上げ、裏面、脚はオイルステイン仕上げのハイブリッド型とすることにしました。

また、天板の反り対策として幕板をつけた方が良いと考えましたが、子供も使える高さのローテーブルですので大人にとって邪魔になる可能性もあり、幕板は手前以外の三方につけることとしました。

天板だけオーダーし、シンプソン金具を使って構造体を作る方法も検討しました。しかし重たくなりそうで却下となりました。以下はシンプソン金具を用いた場合のイメージスケッチ。

そんなわけでテーブルは自分で塗装すること以外は経費削減が難しいアイテムでした。
みんなに愛されるテーブルになりますように!

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